ビットコインのハードフォーク危機により暴落しています。

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ウィンクルボス兄弟のビットコインETFが米SECにより否決されても、思った以上にビットコイン価格は下がらず、通貨としての強さをどんどん増していってるかに見えましたが、ビットコインのハードフォーク危機という新たな問題が発生して、先週からビットコイン価格が暴落しています。

 

ハードフォークとは、「仮想通貨の仕様を変更する際に旧仕様を無視し、新仕様を新たに採用することで旧仕様との互換性(後方互換性・前方互換性)がなくなる」ということです。

期限までにアップデートしないと旧仕様のまま取り残されて行くことになり、ハードフォークが行われた場合は事実上「旧仕様」と「新仕様」のどちらの仮想通貨も存在することになります。

2016年にイーサリアム(Ethereum)はハッキング攻撃を受けたことによりハードフォークを実施し、その時はイーサリアム(ETH)とイーサリアムクラシック(ETC)に分岐(分裂)したのですが、再度イーサリアムの信用を取り戻し、価格も上昇したので成功と呼べるものでした。

 

今回問題になっているビットコインのハードフォーク危機というのは、ビットコインのスケーラビリティ(拡張性)の問題が原因となっています。

ビットコインのスケーラビリティの問題については、「Segwit(セグウィット)」「Unlimited(アンリミテッド)」という2つの解決策があります。

通常ビットコインのマイニング(取引の承認作業)に関わる1つのブロック上限は1MBとなっていて、このブロック内の許容量を増やす対策(取引を圧縮する)がSegwit(セグウィット)になり、それに対してトランザクションの遅延を避けるためにブロックのサイズの1MBを撤廃してさらに容量を増やす方法がUnlimited(アンリミテッド)になります。

ブロックサイズを引き上げるにはハードフォークするしかないため、Unlimited(アンリミテッド)が支持を得ると、「ビットコインコア(Bitcoin Core)」と「ビットコインアンリミテッド(Bitcoin Unlimited)」に分岐すると言われています。

これを受けて、先日ビットコイン取引所19社が共同で緊急声明を発表し、懸念されるビットコインの分裂が起こった場合には現在の本流であるBitcoin Coreを正式なビットコイン(BTCあるいはXBT)として認めると宣言し、分離独立が懸念されているBitcoin Unlimitedは現在の本流のビットコインとは別の新しい仮想通貨のBTU(あるいはXBU)として扱われると言及しています。

この声明は、ビットコイン分裂の抑止力となるはずで、取引所が姿勢を明確にしたことにより、Bitcoin Unlimitedがハードフォークするメリットが無効化されたと言っていいぐらいで、もしBitcoin Unlimitedがハードフォークした場合にも混乱を最小限にとどめる役目を果たすと言われています。

しかし、取引所自体はハードフォークを認めていないわけではなく、仮にハードフォークで分裂しても、Bitcoin Unlimitedについてハッキング攻撃に対して安全対策を行う事を望んでいるということのようです。

先日Unlimitedでバグの問題が発生し、技術力について不信感があるようですが、ビットコインのマイニングで報酬を得ているマイナーと言われる人達はSegwitを採用すると報酬が減るため、依然として反対している現状があり、解決に向けては一筋縄ではいかないようです。

ビットコイン価格の下落は、最大手のant poolがBitcoin Unlimitedを掘り始めたことで、Bitcoin Unlimitedのシェアが上がってきたことがの直接的な原因であり、いよいよBitcoin Unlimited陣営も実力行使に出てきた感があり、ハードフォークも現実的に起こり得る状況になってきたと思われます。

 

ビットコインがハードフォークする場合、取引所では混乱が起きないようにBTCとBTUという別の形で取り扱う声明が出されていることや、前回のイーサリアムの経験があるので、大きな混乱は起こらないと推測されていますが、備えあれば憂いなしということで、ビットコインのハードフォークへの備え方を以下に示します。

・ハードフォーク時点でのビットコインの保有者は、自動的にBTC(ビットコイン)とBTU(アンリミテッドコイン)の2つのコインを保有することになります。

・コインの保有比率は1:1となり、BTC1につきBTUが1新たに生じます。

・ハードフォークした際のそれぞれのコインの価格は、他の要因がなければ理論上では、ハッシュパワーの比率に近づくと考えられています。つまり、仮にアンリミテッドが75%で、BTCが25%のハッシュパワーの場合、現在の価格が1000ドルとすれば、理論値は750ドルと250ドルです。

※但し、これはコインの将来性や流動性、技術といった他の要因を考慮に入れていない場合です。他の判断により、投資家がそれぞれのコインを売り浴びせたり買い上げたりすることでコインの価格は大きく変わります。

・現在の本流のビットコインの価格は、アンリミテッドが分離した分だけ減ります。理論上は、(現在の本流のビットコインの価格)=(ハードフォーク後のビットコイン価格)+(アンリミテッドコイン価格)という等式になります。

・ハードフォークの時点で、一般のユーザーが注意すべきとされている点は以下になります。

1) 取引所に置かず、必ず自分のウォレットに引き出して保管しておく。

2) ウォレットは、秘密鍵を自分でコントロールできるタイプのものを必ず使う。

3) ウォレットがBTCとBTUの両方に対応するまで、送金を行わない。

4) 事態が沈静化し情報が整うまでとにかく待つ。

・デビットカードのサイトなども含め外部サービスは全て取引所と同様のリスクがあると考える必要がある。

・自分で秘密鍵を管理できるタイプのウォレットに引き出すことを推奨しています。秘密鍵の管理が行えないもの(Coinbaseやコインチェックウォレット)は、取引所に置いていることと同じです。

・自分で秘密鍵がコントロールできるウォレットの主要なもののリストを以下に挙げます。

【ハードウェアウォレット】
Trezor、Ledger Wallet 、Keep Key

【スマホウォレット】
Copay、Mycellium、bread wallet

・ハードフォークの場合のタイミングは、期限や特定の日が設定されておらず、いつでも行うことができます。また、ハッシュパワーが何%に達すれば発動といった基準もありません。但し、大部分のハッシュパワーを得ていないと失敗する可能性があるため、少なくとも51%、理想的には75%または80%のパワーを得るまでは行われないと考えられていますが、これについても何も確固たることは言えません。

・ハードフォークが行われる瞬間は、マイナーがアンリミテッドのソフトウェアに2Mブロックの許容を設定し、実際に2Mブロックを採掘し始めた瞬間です。

 

ハードフォークが行われるかどうかはわかりませんが、今ビットコインを持っている人やこれから持とうとしている人は、ハードフォークについてある程度知っておく必要があると思いますし、何も知らないでハードフォークが行われて初めて対応するのではなく、自分で準備できるところはしておいた方が良いと思います。

ビットコイン価格も今後大きく変動する可能性が高いので、投資を行う場合は十分に注意して、リスク管理を徹底してください。

 

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